
連れの実家にお供したので一日時間が出来た。鳥海湖のハクサンイチゲを観に行く。天気が良ければ、その先まで行きたい(2016.06.15)。
ルートと実績
象潟登山口(6:43)⇒賽ノ河原(7:59)⇒御浜(8:29-59)⇒御田ヶ原・扇子森(9:13)⇒七五三掛(9:43)⇒文珠岳(10:25-27)⇒伏拝岳(10:56-11:04)⇒行者岳(11:12)⇒七高山(11:42-44)⇒新山(12:29-42)⇒御室(15:05-13)⇒千蛇谷⇒七五三掛(14:16)⇒御田ヶ原・扇子森(14:52)⇒御浜(15:03-07)⇒賽ノ河原(15:30)⇒象潟登山口(16:21)
1)歩行時間:約9時間38分(休憩・昼食含む)
2)歩行距離:約16.5Km(eTrex30より)
3)累積プラス高度:約1470m(eTrex30より)
4)その他:単独
*参考:鳥海山登山ガイド
5)ルートマップ参照
居間にある山岳カレンダの6月を見ると・・・ハクサンイチゲの大群生と鳥海湖越の雄大な鳥海山・・・であった。観てみたい。幸い連れの実家(庄内)に行く機会があって一日だけ登山のお許しをいただく。。だが、晴れの予報は前日に下方修正されて曇りで夜は雨に変わった。ガスで何も見えないかもと思ったが諦めずに早朝、、90分運転して
鉾立の大駐車場に到着。

鉾立がガスなら数時間は待つ覚悟だったが幸い雲は厚くなく下界も見えてきそうだ。身支度して登山口に歩くと
雲が一瞬切れて鳥海山山頂付近が現れた・・・幸先が良い。

舗装された階段は鉾立展望台で一旦、木道となり直ぐに
石畳の登山道となる。すでに森林限界・・・行く手には雪渓の残る山肌や酒田港辺りも見渡せる。歩きだしたばかりではあるが、お花の方は・・・タニウツギ、ナナカマド、マイズルソウ、ゴゼンタチバナ、
シラネアオイ、ツクバネウツギ、マルバシモツケ、
ハクサンシャクナゲ、アカモノ、イワカガミ、
ノビネチドリ?、ウラジロヨウラク・・、、その先小さな雪渓を渡るあたりで、ショウジョウバカマ、ミツバオウレン、ツマトリソウ、ミヤマツボスミレ、
コシジオウレン・・・すでにオールスターである。

10分ほどの
雪渓を越えると大きな岩にへばり付くようにチングルマが群生(
こちらアップ)している・・・スケールに驚く。更に数分雪渓を歩くと少しく窪ん賽ノ河原に着く。咲いているのはチングルマのみであったが、南側の緩やかな
斜面にはたくさん雪が残っている、今後雪融け水でたくさんのお花が咲くのだろう。

賽ノ河原を進むと雪渓から石畳の登山道が現れ、緩やかに登っていく。
コバイケイソウの葉、ヒナザクラの蕾、キバナノコマノツメ等を鑑賞しながら進むと御浜神社の鳥居が見えてきた。ハクサンイチゲ、
ミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイのお花が突然咲き始める。そして鳥海湖側に進むとハクサンイチゲの大群生・・・
今まで見たことのない規模、花は傷みなく見事、辺りに30分ほど留まっただろうか、、ガスって鳥海山や庄内平野を背後に眺めることは叶わなかったが
鳥海湖とハクサンイチゲの大群生に出逢えて大満足。

目的の一つは達成したがまだ9時である。山頂付近の猛々しい光景を見るために先に進む。
お花畑の道を御田ヶ原(扇子森)に向かうとガスの合間から山頂付近が見え始めて、雪渓を下っていくと山頂を
しっかり捉えられた。思わず声を発してしまう。御浜からこの先の七五三掛まではハクサンイチゲ、チングルマ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ等のお花が多く、雪渓でないところは全てお花畑といっても良いくらい。。感銘した。
八丁坂の石畳を緩やかに登って
小さな雪渓を越えて進むと
七五三掛の標注が見えてきた。左奥には山頂付近、右奥には外輪山がガスに紛れて見え隠れしている。先行者2名が旧道の崖際を登っているのが見える≪千蛇谷から山頂を目指すのなら旧道が最短のようだが、事前調査では新道を一旦上って2個目の千蛇谷分岐から降りた方が安全と書いてあった≫。私は外輪山から登るので迷わず新道を選ぶ。
七五三掛手前で小さな鳴き声を出しながらオコジョが草むらに逃げ込んだ。立ち止まってカメラを構えるが警戒して出てこない。帰路もここを通るのでカメラを構えて歩くことにしよう。

新道の木道は快適、ハクサンイチゲは絶えることなく咲く、岩場には
イワウメも咲く。ひと登りして一つ目の千蛇谷分岐の標柱。ここで振り返る
雪渓抱く美しい眺めは何とも言えない。その先に
千蛇谷へ下る立派な新道と山頂が見えてきた。崖の下を覗くと
旧道から千蛇谷へ向かう登山者・・・新道から行くと登り返しが大きいが、千蛇谷からの下山時は迷わず新道を選んだ。

外輪山の痩せた稜線を登り始めるとハイマツに遮られるように道は狭く左手は千蛇谷への断崖。両手を使って登る場面もある。お花はミヤマキンバイや
コメバツガザクラ、、、右手のすそ野をよく見ると
湯の台から登る登山者が見える・・・前回はこのコース・・・懐かしい。文珠岳に辿り着くと・・・
左手最高峰の新山(岩山)、右から回り込むように連なる外輪山(稜線)・・・素晴らしい光景である。

湯の台ルートと合わさると直ぐに伏拝岳(
ここからの展望)。
新山が近づき直下の
御室が良く見えるようになった。

行者岳を越えると、
登ってきた外輪山(左)と右に聳える最高峰新山、直下の御室の光景が近づく。

新山分岐を一旦見送って、外輪山最高峰の七高山へ立ち、ここからの風景を眺める。



新山分岐に戻ってガレの急坂を下ったら雪渓を登り返して鳥海山最高峰の新山に向かいます。先行者2名がずり落ちそうになってアイゼン着けた。私も迷わず軽アイゼン着ける。

雪渓を登り切って振り返る。早く歩いたら勿体ない勿体ない・・・ゆっくり行きます。



山頂へは大きな岩を印に従ってつたっていいきます。ガスっていると迷うので要注意。山頂は狭く定員は5名ほど。登頂は幸運でした。多くを望んでなかったので嬉しい限り、神様の贈り物でしょうか。



新山からは御室側に下りました。大きな岩の隙間には雪渓が残って危険との事前調査でしたが、先行者が崩してくれたので問題なかった。御室では
ミヤマキンバイが群生しておもいっきり咲いていた。

御室で一息ついたら千蛇谷から七五三掛へ下ります。御室横の小さな雪渓を越えると、ミヤマキンバイや
ホソバイワベンケイの快適な道。着地点が分かりにくかった小さな雪渓を渡れば、
次の雪渓は千蛇谷の下部・・・七五三掛手前の新道まで続きます。
落石が多いので注意を要すが雪渓下りはとっても楽ちん。
新道を登り返して七五三掛に下る頃には、頭上は厚い雲に覆われてしまった。黙々と下ろうと思いながら七五三掛を越えると・・・居ました!・・・
草むらから様子を伺う愛らしい姿・・・オコジョをカメラに収めました。蕾だった
ヒナザクラも綺麗に咲いていた・・・うれしい限り、最後まで楽しみは尽きない。
素晴らしい山ですね。この山のスケールは大きくルートは多様。。次回は違うルートを歩いてみたい。前回山行のブログと同じですが・・・やはり以下の様に結びます。
「大雪渓、お花、ダイナミックな外輪山の風景、両手を使っての岩登り等々、山の醍醐味が沢山詰まった正に東北を代表する名山でありました」
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撮影した写真のアルバム
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